転職サイトを「しつこい」と感じる看護師へ|その正体と、自分に合う探し方

「登録した瞬間から、電話が鳴りやまない」
転職サイトに登録した看護師さんから、よく聞く話です。
実は私も、2回経験しています。登録したとたん、何社からも電話がかかってきて、対応するだけで大変でした。今でもときどき、ショートメールで転職のおすすめが届きます。正直に言って、しつこさは否めません。
ただ、その一方で「欲しかった情報をもらえた」という面もありました。どちらも本当です。
この記事では、連絡を減らす方法をまずお伝えします。そのうえで、採用する側になった今だから分かること——「エージェント経由だと採用されにくいのか」「自分で応募したら迷惑なのか」についても、正直にお答えします。
転職サイトの電話を止める3つの方法
まず、今すぐ困っている方へ。連絡を減らす方法は3つあります。
① 連絡手段を指定する
いちばん効くのはこれです。「今後はメールでご連絡いただけますか」と一度伝えるだけで、電話はぐっと減ります。
サイトによっては、LINEやメッセージ機能でやり取りできるところもあります。登録時に連絡方法を選べる場合は、最初に指定しておくと後が楽です。
あわせて「平日の18時以降なら出られます」のように、連絡が取れる時間帯を伝えておくと、担当者も無駄にかけ直さずに済みます。
②「今は転職活動を止めています」と伝える
転職の意思がまだ固まっていないなら、はっきり伝えて構いません。
「今はいったん転職活動を止めています。再開するときはこちらからご連絡します」
遠慮する必要はありません。はっきり伝えたほうが、担当者もあなたも時間を無駄にしません。
このとき「しつこいのでやめてください」と言うより、理由を添えるほうが角が立ちません。
③ それでも止まらないときは退会する
上の2つを伝えても連絡が続くなら、退会して問題ありません。
退会は、サイトのマイページか、担当者へのメールで手続きできます。退会したからといって、あなたが不利になることはありません。
なぜ登録した瞬間に電話が来るのか
登録直後の連絡は、担当者の「決まった仕事」
転職サイトの担当者にとって、登録した方へすぐ連絡することは会社のルールとして決められていることが多いようです。早く連絡を取って、希望を聞き、求人を紹介する。それが仕事の流れになっています。
つまり、あなたを困らせようとしてかけているわけではありません。
電話では、細かいヒアリングが始まります
電話の内容は、多くの場合「細かいヒアリング」です。
- 希望する給与はどのくらいか
- 夜勤はできるか、日勤のみを希望するか
- 通勤時間はどこまでなら許容できるか
- いつ頃から働きたいか
- 今の職場の何が不満なのか
こういったことを、一つずつ聞かれます。そしてそのヒアリングをもとに「あなたの優先順位」を整理し、「こういう職場はどうですか」という紹介が始まります。
私が登録したときも、まさにこの流れでした。このヒアリング自体は、決して無駄ではありません。自分でも整理できていなかった希望が、話しているうちにはっきりすることがあります。
「しつこい」と感じる、本当の理由
ここが、この記事で一番お伝えしたいところです。
まず、登録した瞬間にアタックが集中します。何社にも登録していれば、それが同時に来ます。
そして電話がつながると、「早く面接の日程を決めましょう」という雰囲気が、ひしひしと伝わってきます。担当者は内定につなげることが仕事なので、当然といえば当然です。
でも、登録した側はどうでしょうか。
転職サイトに登録した時点で、「この時期に必ず転職する」と決まっている方は、実はそれほど多くありません。
「ちょっとどんな求人があるか見てみたい」
「数年後には転職したいな、くらいの気持ち」
このくらいの温度で登録する方が、ほとんどだと思います。私もそうでした。
つまり、自分が欲しい情報のペースを、大きく超えたスピードで話が進んでいきます。
すると、その都度こう返事をしなければなりません。
「そこはあまり希望に合わないです」
「そこは候補にさせてください」
「面接はもう少し考えてからで…」
良かれと思ってたくさん紹介してくれている相手に、断り続けることになります。
そして、ここからが看護師ならではの話です。
看護師は職業柄、人の気持ちを感じ取る力が強いと思います。患者さんの表情や声のトーンから、言葉になっていない気持ちを読み取る——それを日常的にやっているからです。
だから、担当者の「早く決めてほしい」という気持ちも、「良かれと思って紹介してくれている」という善意も、全部感じ取ってしまいます。
感じ取ったうえで、断らなければならない。
そもそも人は、断るという行動に負担を感じるものです。それが、善意でやってくれている相手ならなおさらです。
この負担の積み重ねが、「しつこい」という言葉になるのだと思います。
電話の回数そのものではありません。気持ちのペースが合わないまま、断り続けなければならないこと。それが本当の正体です。
だから、断ること自体に罪悪感はいりません
担当者は仕事として連絡しています。こちらも仕事の話として、必要なことを伝えればいいだけです。
「まだ具体的に決めているわけではないので、しばらく自分で見てみます」——これを最初に伝えておくだけで、ずいぶん楽になります。
【面接官の本音】エージェント経由だと、採用されにくい?
ここからは、採用する側の話です。
「エージェント経由で応募すると、病院は手数料を払うことになる。だから直接応募のほうが有利なのでは」——そう心配される方がいます。
手数料は、採用の判断に影響しません
はっきりお答えします。影響しません。
理由は単純で、人のほうが大切だからです。
いい方がいれば、お金を支払ってでも来ていただきたい。それが採用する側の本音です。手数料を惜しんで、来てほしい人を逃すほうがずっと損をします。
ただし、これは私の立場から見た話です
正直にお伝えすると、私は経営者ではありません。手数料を自分の懐から払うわけではないので、そこに違いを感じないのだと思います。
院長など、経営する立場の人にとっては、また違う感情があるかもしれません。そこまでは私には分かりません。
ただ、面接をして「この方に来てほしい」と判断する場面で、応募経路が理由になったことは一度もありません。
直接応募してくる看護師さんを、採用側はどう見ているか
逆に、「自分で探して直接応募したら、迷惑ではないか」と心配される方もいます。
特別な感情はありません
こちらも正直にお答えすると、直接応募の方に対して、特別な感情はありません。良くも悪くも、普通のことです。
困ることも、特にありません。
連絡の手間も、実はそれほど変わりません
「エージェントが間に入るほうが、病院は楽なのでは」と思われるかもしれません。
確かに、面接日程の調整は担当者がやってくれます。ただ実際のところ、こちらから候補日をいくつかお出しするので、直接やり取りしてもそこまで大きな負担の違いはありません。
エージェント経由のメリットは「推薦文」
ひとつだけ、エージェント経由に明確なメリットがあります。推薦文です。
ブランクや転職回数など、ご自身では言いにくいことを、担当者が整理して伝えてくれます。100%そのまま受け取るわけではありませんが、納得できる内容なら「会ってみよう」と思います。
▶ 詳しくは面接官が見てきたエージェント経由・直接応募の違いでも解説しています。
電話が来ない転職サイトという選択肢
「電話は苦手だけれど、求人は見たい」——そういう方には、担当者がつかないタイプの求人サイトという選択肢があります。
自分で検索して、自分で応募するタイプ
エージェントのように担当者がついて求人を紹介するのではなく、自分で検索して、納得できたものだけに応募する仕組みです。
担当者がつかないので、登録しても電話がかかってきません。紹介されないので、断る必要もありません。
夜勤明けに寝ていても、邪魔されません
これは働いている看護師さんにとって、想像以上に大きいと思います。
夜勤明けで寝ているときに電話が鳴る。折り返す。また鳴る。あの負担がないだけで、転職活動のストレスはかなり減ります。
エージェントが向いている人・自分で探すのが向いている人
どちらが良い・悪いではありません。合う人と合わない人がいるだけです。
エージェントが向いている人
- 転職する時期がある程度決まっている
- 書類の書き方に不安がある
- 給与や勤務条件の交渉を任せたい
- ブランクや転職回数を、うまく伝えてほしい
- 相談しながら進めたい
気持ちが固まっている段階なら、紹介のペースが速いことはむしろ利点になります。推薦文というメリットも本物です。
▶ 看護師転職エージェント徹底比較まとめ|採用担当者が教える失敗しない選び方
自分で探すのが向いている人
- 「まずはどんな求人があるか見てみたい」段階
- 電話でのやり取りが負担
- 夜勤があり、日中に連絡を取りにくい
- 自分のペースでじっくり探したい
- 急かされたくない、断り続けたくない
順番を変えるという手もあります
「まず自分で見て、気持ちが固まってからエージェントに相談する」——この順番なら、どちらの良さも使えます。
迷っている段階でエージェントに登録すると、断る作業ばかりが増えてしまいます。気持ちが決まってから相談するほうが、担当者にとっても動きやすいはずです。
まとめ
- 連絡を減らしたいなら、連絡手段を指定するのが一番効きます
- 担当者は仕事として連絡しています。断ることに罪悪感はいりません
- 「しつこい」の正体は回数ではなく、気持ちのペースのズレと、断り続ける負担です
- 手数料は採用の判断に影響しません。「いい方なら、お金を払ってでも来てほしい」が採用側の本音です
- 直接応募でも、まったく問題ありません
- 電話が負担なら、担当者がつかない求人サイトという選択肢があります
転職活動は、ただでさえ気力を使います。連絡のストレスで疲れてしまう前に、自分に合う方法を選んでください。
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