応募の入り口で、合否は変わりません。

「エージェント経由と直接応募、どっちが採用されやすいの?」「手数料がかかる分、エージェント経由は不利なのでは?」——応募の方法で迷っている看護師さんは多いと思います。

私は看護師として働きながら、採用面接をする側にいます。エージェント経由の方も、直接応募の方も、たくさん面接してきました。

その立場から、先に答えをお伝えします。どちらで応募しても、採用の判断は変わりません。

では、何で選べばいいのか。この記事では、採用側から見えている本当の違いと、あなたに合う応募方法の選び方をお伝えします。

この記事を読むとわかること

  • エージェント経由と直接応募、採用に差はある?
  • 手数料がかかると、不利になる?
  • 採用側から見た、2つの本当の違い
  • あなたに合う応募方法の選び方

【面接官の本音】エージェント経由と直接応募、どちらが有利ですか

応募の方法が、採用の決め手になったことは一度もありません

正直にお伝えします。応募の方法が、採用の理由になったことは一度もありません。エージェント経由だから採用した、直接応募だから採用した、ということはないのです。

直接応募の方にも、特別な感情はありません

「直接応募のほうが熱意が伝わるのでは」と考える方もいるかもしれません。でも、直接応募してきた方に、特別な感情を持つことはありません。困ることもありません。どちらも、同じように応募してくださった方です。

「なぜ当院を選んだのか」は、全員に聞いています

面接では「なぜ当院を選んだのか」を必ずお聞きします。直接応募の方だけでなく、エージェント経由の方も含めて、全員にです。応募の方法にかかわらず、ここに自分の言葉で答えられるよう準備しておきましょう。

合否を決めているのは、応募の方法ではなく、あなたのこれまでの経験です。くわしくは転職エージェントの担当者が合わない…不利になる?で書いています。

【面接官の本音】手数料がかかるエージェント経由は、不利になりませんか

人のほうが大切です

エージェント経由で採用すると、職場は紹介手数料を支払います。「そのぶん直接応募のほうが喜ばれるのでは」と心配する方もいます。

でも、私の考えは違います。人のほうが大切です。いい方がいれば、お金を支払ってでも来てほしいと思っています。手数料を理由に、エージェント経由の方を不利に扱うことはありません。

ただし、これは私の立場から見た話です

正直にお伝えしておきます。私は経営者ではありません。経営する院長の感情としては、また違うかもしれません。すべての職場で同じとは言い切れませんが、少なくとも採用の現場に立つ私は、手数料で人を選んではいません。

採用側から見た「本当の違い」は2つだけ

違い①:推薦文があるかどうか

エージェント経由の場合、担当者からの推薦文が一緒に届きます。直接応募の場合は、書類だけです。

ただ、届く推薦文はだいたい同じような内容です。紹介文のテンプレートがあるのではないかと感じています。熱量が伝わってくることはありますが、推薦文があるかないかで合否が決まることはありません。実際に届く推薦文の例は転職サイト「登録だけ」は大丈夫?で紹介しています。

違い②:連絡が、直接かエージェント経由か

面接日程の調整などの連絡は、直接応募ならご本人と、エージェント経由ならエージェントとやり取りします。違いはそれくらいです。候補日を複数お出しするので、どちらでも負担の違いは大きくありません。

エージェント経由が向いている人

求人票に書かれていない内部事情を知りたい人

担当者は、病院の内部事情を知っていることがあります。私自身、転職のときに「委員会活動が時間外のこともあるそうです」「看護研究は希望者だけのようです」と、求人票では分からないことを教えてもらいました。

公開されていない求人も見たい人

採用する側として知っておいてほしいのですが、良い条件の求人ほど非公開にされる傾向があります。そうした求人に出会いたい人は、エージェントを使う価値があります。

面接に一緒に来てほしい人

私のときは、担当者が面接に同行してくれて、とても心強かったです。一人で面接に行くのが不安な方に向いています。

直接応募・自分で探すのが向いている人

行きたい職場がすでに決まっている人

働きたい職場が決まっているなら、直接応募で進められます。はじめにお伝えしたとおり、直接応募だから不利になることも、有利になることもありません。

自分のペースで求人を見たい人

「担当者とやり取りするのが負担」「まだ情報を集めている段階」という方は、担当者がつかないタイプの求人サイトで、自分で探す方法が合っています。連絡のペースが気になる方は転職サイトを「しつこい」と感じる看護師へ、登録を迷っている方は転職サイト「登録だけ」は大丈夫?もあわせてご覧ください。

迷ったら、両方を使ってもかまいません

エージェント経由と直接応募は、どちらか一方に決める必要はありません。気になる職場には直接応募しながら、エージェントからも求人を紹介してもらう、という進め方もできます。

同じ求人に重なって応募してしまう心配も、あまりいりません。エージェント経由の場合は、応募の前に「〇〇病院に面接の依頼をします」と伝えられてから進むので、自分でコントロールできます。

まとめ|応募の方法より、「なぜここを選んだのか」

  • 応募の方法が、採用の決め手になることはありません。直接応募の方に特別な感情はなく、手数料で不利にもなりません
  • 採用側から見た違いは、推薦文があるかどうか連絡の相手くらい
  • 「なぜ当院を選んだのか」は、応募の方法にかかわらず全員に聞きます
  • 内部事情を知りたい・非公開求人も見たい・面接に同行してほしい人はエージェント
  • 行きたい職場が決まっている・自分のペースで探したい人は直接応募や自分で探す方法

どちらを選んでも、「なぜここを選んだのか」に自分の言葉で答えられるよう準備しておきましょう。

ABOUT ME
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Nana
看護師として急性期病院の病棟で10年以上勤務した後、採用担当者・現役面接官としてたくさんの看護師さんを面接してきました。 長い夜勤の疲労、緊急入院が次々と続く終わらない業務、うまくいかない人間関係、そして現場の声に耳を傾けてくれない上層部——「もう限界かも、辞めたい」と感じる日々が、私にも何度もありました。 休憩室では、いつも誰かが転職の話をしていました。先輩も、同期も、後輩も。「次どこ受けようか」「あの病院、働きやすい?給料はどう?」——それが看護師の日常でした。辞めたい気持ちは、弱さでも甘えでもない。現場で働く看護師なら誰もが一度は抱く、ごく自然な感情だと、私は思っています。 だからこそ、転職を考える看護師さんの「怖い」「迷っている」「でも一歩踏み出したい」という気持ちが、心からわかります。 現在は採用担当者として多くの看護師さんの採用に携わった経験をもとに、面接官だからこそ知っている採用のリアルをお届けしています。このブログが、あなたの転職の一歩を後押しし、より明るく幸せな未来へとつながるお手伝いができれば嬉しいです。