この記事でわかること:不利になる募集とならない募集の違い/なぜ「日勤のみOK」の求人が出るのか/夜勤なしで働ける職場5つと給与の現実/希望の伝え方は「少し低姿勢」がいい

「夜勤がきつくなってきた」「子育て中で夜勤に入れない」「体の都合で日勤のみに変えたい」——採用面接をしていると、こうした理由で転職を考える看護師さんに、たくさんお会いします。

そのとき、多くの方が同じ不安を口にされます。「夜勤なしを希望すると、採用されにくくなりますか?」

先に結論をお伝えします。不利になるかどうかは、伝え方ではなく、その求人がどう出されているかで、応募する前からほとんど決まっています。

【面接官の本音】「夜勤なしを希望します」は不利になりますか

不利になるのは「日勤も夜勤もできる人を1人」探している募集のとき

正直にお伝えします。不利になる場合はあります。それは、職場が「日勤も夜勤もできる正社員を1人だけ採用したい」と考えて募集しているときです。

このとき応募者が複数いれば、夜勤に入れる方が優先されます。意地悪ではなく、募集した目的が「夜勤も含めたシフトを埋めること」だからです。

「日勤のみOK」と書いてある募集なら、不利にはなりません

一方、求人票に「夜勤なし可」「日勤のみ可」「日勤常勤OK」と書かれている場合は、話がまったく変わります。

そう書いて募集している職場は、人手が足りていません。採用側の本音としては「日勤だけでも来てほしい」と思っています。ですから、この求人に「夜勤なしを希望します」と応募することは、まったく不利になりません。むしろ、職場が探しているとおりの方です。

有利・不利は、募集の出し方で決まっています

求人の出し方夜勤なし希望の扱い
「日勤も夜勤もできる方」を募集不利になることがある
「日勤のみ可・日勤常勤OK」を明記不利にならない

つまり、面接での言い方を工夫するより先に、どの求人に応募するかを選ぶほうが、はるかに確実です。「希望を言ったら落とされるのでは」と不安になる必要はありません。条件が合う求人を選べばいいのです。

なぜ「日勤のみOK」の求人が出るのか

いちばんの理由は、人手不足です

採用側が「日勤のみでもいい」と条件をゆるめるのは、そうしないと人が集まらないからです。「夜勤ができる方だけ」と絞ったままでは、応募がないまま時間が過ぎてしまいます。だから条件を広げてでも来てほしい、となります。

夜勤のある職場ほど、日勤希望が集中します

夜勤やオンコールのある職場では、夜の負担がどうしても大きくなります。そのため日勤のみを希望する方が多くなり、夜に働いてくれる方が少ないという状態が起きます。特定の職場の問題ではなく、多くの職場で起きていることです。

「夜勤なしを希望するなんて、わがままだろうか」と思う必要はありません。同じことを希望している看護師さんは、とてもたくさんいます。

応募する前に「日勤常勤OK」かを確認する

求人票で見ておきたい言葉

  • 「夜勤なし可」「日勤のみ可」「日勤常勤OK」の記載があるか
  • 雇用形態が常勤(正社員)か、パート・非常勤か
  • 勤務時間の欄に、夜間帯の時間が含まれていないか

ここが合っていれば、面接で希望を伝えても不利にはなりません。求人票のどこを見るかは求人票の読み方|採用担当者が隠していることでくわしく解説しています。

「夜勤なし」の範囲は、念のため確かめておくと安心です

求人票に「夜勤なし」とあっても、オンコール(自宅待機の呼び出し)まで含まれているかは、書かれていないことがあります。

私自身は、「夜勤なし」と書きながら実際は呼び出しがある、という求人を見たことはありません。ただ、職場によって言葉の使い方には幅があります。面接で「夜勤やオンコール、急な呼び出しはありますか」と一言確認しておくと、入職後の行き違いを防げます。聞いて失礼になる質問ではありません。

夜勤なし・日勤のみで働ける職場5つ

①クリニック・外来

夜勤なしを希望する看護師さんの転職先として、いちばん人気があります。外来診療が中心なので基本は日勤のみで、土日休みの職場も多くあります。

ただし人気が高い分、競争率も上がります。「日勤のみ・土日祝休み・残業少なめ」がそろったクリニックほど、求人が出てから埋まるまでが早いです。求人が出たタイミングで気づけるようにしておくことが大切です。クリニックの面接についてはクリニック看護師の実態と面接攻略法にまとめています。

②健診センター・健康診断専門施設

完全日勤・土日休みが多く、残業も少ない傾向があります。採血・血圧測定・問診補助などが中心で、急変対応は多くありません。処置の経験を積みたい方には物足りないかもしれませんが、体力的・精神的な負担を下げながら看護師を続けたい方には向いています。ただし求人数は限られます。

③デイサービス・通所系介護施設

日中のみのサービスなので夜勤がなく、土日休みの職場もあります。健康管理・服薬管理・急変時の初期対応が中心です。医療処置は少なめですが、利用者さんとじっくり関われます。

④企業の健康管理室(産業看護師)

完全日勤・土日祝休み・残業少なめと、看護師の働き方の中でも特にワークライフバランスが取りやすい職種です。ただし求人数が非常に少なく、経験5年以上を求める企業が多いのが実際のところです。すぐ見つかるものではないので、長い目で情報を集める必要があります。

⑤病院の外来・日勤専従

病院の中にも「外来のみ」「日勤専従」という働き方があります。常勤よりも非常勤・パートのほうが日勤のみで働きやすい場合が多いです。また「夜勤免除」の制度がある病院もあります。今の職場を離れずに夜勤だけ外せるなら、それも選択肢の一つです。

職場のタイプごとの違いは病院・クリニック・施設・訪問看護の働き方比較にまとめています。

どの職場を選んでも、給与は下がることが多いです

正直にお伝えします。夜勤なしの職場は、夜勤のある職場に比べて給与が下がる傾向があります。夜勤手当がなくなる分、月収で3〜5万円ほど変わることも珍しくありません。

ただ、見方を変えることもできます。夜勤がなくなって体力と気持ちが回復すれば、長く働き続けられます。残業が減れば、実際の時間あたりの収入は上がることもあります。金額だけで決めず、生活全体と、これから何年働きたいかを合わせて考えてみてください。

【面接官の本音】伝え方は「少し低姿勢」がいい理由

常勤で日勤のみを選ぶと、周りのスタッフに負担が出ます

条件の合う求人を選べば不利にならない、とお伝えしました。そのうえで、伝え方について一つだけお話しします。

パートや非常勤で日勤のみを希望する場合は、あまり気にしなくて大丈夫です。ただ、常勤で日勤のみを希望する場合は、少し事情が変わります。夜勤に入る常勤スタッフとは給与に差がつく形になっているとはいえ、夜のシフトを引き受けるスタッフの負担が減るわけではないからです。

「日勤でできることは精一杯やります」の一言を添える

ですから面接では、少し低姿勢で伝えるのが良いと思います。

夜勤には入れませんが、日勤でできることは精一杯やらせていただきます

この一言があるかないかで、受け取り方はずいぶん変わります。条件を主張するだけの方と、周りへの配慮がある方とでは、一緒に働く姿を想像しやすいのは後者です。これは面接の技術というより、実際に一緒に働くことになる相手への配慮だと思っています。

理由は、簡潔に伝えて大丈夫です

「子どもがまだ小さいため」「体調の都合で」など、理由は簡潔で構いません。細かく説明しなくても、採用側は納得します。子育てを理由に転職する場合の伝え方は子育て中の看護師の転職先選びポイントにまとめています。

自分に合う探し方

夜勤なしの求人を探す方法は、大きく2つあります。どちらが良いということではなく、合う・合わないがあります。

条件を自分で絞って探したい人

この記事でいちばん大事なのは「日勤のみOK」と書かれた求人を選ぶことでした。であれば、自分で条件を指定して検索できる求人サイトは相性が良いです。「夜勤なし」「日勤のみ」で絞り込み、自分の目で条件を確かめてから応募できます。

担当者がつかないタイプのサイトなら、まだ情報を集めている段階でも、自分のペースで見ていられます。連絡のペースが負担に感じる方は転職サイトを「しつこい」と感じる看護師へも参考にしてください。

相談や条件の交渉を任せたい人

一方で「日勤のみで本当に生活できるのか」「この条件で交渉できるのか」を相談しながら進めたい方もいます。その場合は、担当者がついてくれる転職エージェントが向いています。給与や勤務時間の交渉を代わりにしてもらえるのは大きな利点です。

希望を伝えるときは「できれば夜勤なし」ではなく「夜勤なしが条件です」とはっきり伝えてください。あいまいに伝えると、夜勤ありの求人も紹介されてしまいます。

まとめ|不安になるより、条件の合う求人を選ぶ

  • 「夜勤なし希望」が不利になるのは、日勤も夜勤もできる方を探している募集のとき
  • 「日勤のみ可」「日勤常勤OK」と書かれた求人なら、不利にならない。そう書く職場は人手が足りず、日勤だけでも来てほしいと思っている
  • だから、面接での言い方を悩むより先に、応募する求人を選ぶことのほうが大切
  • 常勤で日勤のみを希望するときだけ、「日勤でできることは精一杯やります」の一言を添える
  • 求人票では「日勤のみ可」の記載と勤務時間の欄を確認する

夜勤なしで働きたいと考えることは、わがままではありません。同じ希望を持つ看護師さんは、とてもたくさんいます。大事なのは、その希望を受け入れてくれる職場を、正しく選ぶことです。

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ABOUT ME
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Nana
看護師として急性期病院の病棟で10年以上勤務した後、採用担当者・現役面接官としてたくさんの看護師さんを面接してきました。 長い夜勤の疲労、緊急入院が次々と続く終わらない業務、うまくいかない人間関係、そして現場の声に耳を傾けてくれない上層部——「もう限界かも、辞めたい」と感じる日々が、私にも何度もありました。 休憩室では、いつも誰かが転職の話をしていました。先輩も、同期も、後輩も。「次どこ受けようか」「あの病院、働きやすい?給料はどう?」——それが看護師の日常でした。辞めたい気持ちは、弱さでも甘えでもない。現場で働く看護師なら誰もが一度は抱く、ごく自然な感情だと、私は思っています。 だからこそ、転職を考える看護師さんの「怖い」「迷っている」「でも一歩踏み出したい」という気持ちが、心からわかります。 現在は採用担当者として多くの看護師さんの採用に携わった経験をもとに、面接官だからこそ知っている採用のリアルをお届けしています。このブログが、あなたの転職の一歩を後押しし、より明るく幸せな未来へとつながるお手伝いができれば嬉しいです。